おちゃのじかんにきたとら

倉庫

作 ジュディス・カー 訳 晴海耕平 童話館出版

 ある日、ソフィーとお母さんは、台所でお茶の時間にしようとしていました。すると、突然玄関のベルが鳴りました。そこに立っていたのは、大きな、毛むくじゃらのとらでした。礼儀正しいそのとらは、ソフィーの家にある食べ物や飲み物を、すっかり食べてしまいます…。

 このとらは、とても礼儀正しいです。ソフィーの家に入ってくるときも、「ごめんください。おちゃのじかんにごいっしょさせていただけませんか?」と丁寧に断ります。そして、家から出ていくときも、「すてきなおちゃのじかんをありがとう。ぼくはそろそろおいとまします。」とお礼を言って別れの挨拶をします。

 家の食べ物をすっかりとらに食べられてしまったソフィーたちの家族ですが、後になって家に帰ってきたお父さんは少しも慌てず、みんなをレストランに連れていきます。そして、またとらがお茶の時間に来てもいいように、また買い物に行くのです。こんな風にお客様を迎えられる、ソフィーの家族は素敵だなと思います。

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