ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作・画 瀬田貞二 訳 福音館書店
パリの、つたのからんだ、ある古い屋敷に暮らしていた、12人の女の子のお話です。その中で一番のおちびさんがマドレーヌでした。みんなは、毎日9時半に2列になってお散歩に行きました。ところが、ある日、その散歩の途中、マドレーヌが滑って川に落ちました。マドレーヌがおぼれそうになるところを助けてくれたのが一匹の犬です。
みんなはその犬をお屋敷へ連れて帰り、かわいがって、ジュヌビエーブと名前を付けましたが…
大きめのサイズの絵本で、絵が格調高く、まるで絵画のようです。古き良き時代の雰囲気が現れていると思います。
このお話はフランスのパリが舞台だそうです。パリのいろいろな名所が、この絵本の中に描かれているそうです。モンマルトルの通り、ペール・ラシェーズの墓地、チュイルリー公園、フランス学士院などが描かれているそうです。探してみるのも楽しいかもしれません。
このお話の季節は秋の終わりかもしれない、と思いました。描かれている木には落ち葉があまり残っていません。川の水もとても冷たかっただろうと思います。マドレーヌは、ジュヌビエーブを本当に命の恩人だと思ったのだなと思います。