おこった月

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再話 ウィリアム・スリーター 絵 ブレア・レント 訳 はるみ こうへい 童話館出版

 昔、北アメリカ大陸の先住民の村に、ルーパンという男の子と、ラポウィンザという女の子がいました。二人は、とても仲が良く、いつも一緒に遊んでいました。ある夏の夜のこと、ラポウィンザが、月のことを、「なんて、みっともないんでしょ」とばかにして笑いました。すると、月は怒って、ラポウィンザをさらっていってしまうのです。ルーパンは、ラポウィンザを連れ戻しに、空へ登っていきます。

 この物語では月は恐ろしい存在です。ラポウィンザを捕まえてしまうのです。ルーパンは無事にラポウィンザを助け出せるのか、はらはらします。

 絵では、ネイティブアメリカンの文化や、暮らしの様子が、表されています。家やカヌー、村の様子など、興味深いです。

 ラポウィンザを想うルーパンの気持ちが、まっすぐで素敵です。

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