ばしん!ばん!どかん!

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ピーター・スピア ぶん・え わたなべ しげお やく 童話館出版

 この絵本は、生活の中の様々な場面での音を紹介している本です。文章はなく、すべてのページは平仮名で表される音ばかりです。

 例えば食事の場面では、「かちゃ かちゃ かちゃ かちん」と食器を使う音、「とっく とっく とっく」と牛乳を注ぐ音、「ぐるる ぐるる ぐるる」と胡椒を削る音などがあります。

 遊びの場面では、しゃべる人形が「まああ まあ」と言っていたり、「しゅっとん しゅっとん」という縄跳びの音があったり、こまが「ぶうん ぶうん ぶうん」と回っている所も描かれています。

 アメリカの作家さんが描いた絵本なので、アメリカの日常の一場面が描かれていると思います。食事の前にお祈りをしていたり、学校のベルが「りりりいいん」となっていたりするところなどです。また、クリスマスやハロウィーンなどの行事も描かれています。ハロウィーンではお化けや魔女の仮装をした人たちが「ばあああ!」とおどかしたり、聖歌隊の人たちが「うらら ら ら ら ら」と歌っていたりします。

 家の中にいても、外にいても、世の中は様々な音にあふれているということを感じさせてくれる本です。何も言葉を話さなくても、生活の中の小さな音に耳を澄まして、にぎやかな世界を感じられると思いました。

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