ヤーノシュ 作 石川素子 訳 徳間書店
小さなとらが、病気になりました。体中が痛くなって、ばったりと倒れてしまいました。友達の小さなくまが、一生懸命看病します。
小さなとらは、包帯を巻いてもらったり、食事をしたりすると、すこし具合がよくなります。けれども、また何かしてもらいたいことがあると、すこし具合が悪くなります。そのたびに、小さなくまや、他の動物たちに世話をしてもらって、また、すこし具合がよくなります。とうとう、小さなとらは動物病院に入院することになりますが、そのときも、小さなくまはずっと小さなとらに付き添っています。
病気になったときの、寂しく、つらい気持ちに、寄り添ってくれるような絵本です。病気で寂しい気持ちの、小さなとらの気持ちがよく分かります。小さなくまだけでなく、がちょうおばさんや、きいろいあひるや、うさぎなど、いろいろな動物たちが小さなとらのお見舞いをしてくれるところも好きです。