訳 瀬田貞二 絵 カイ・ニールセン イングリ&エドガー・ダウレア ほるぷ出版
フィンランドとノルウェーの昔話を集めた本です。この本に入っている、カイ・ニールセンの挿絵が好きです。繊細で、北の国の雰囲気が感じられるような絵たちです。
「木の服カーリ」というお話が入っています。昔、あるところに、優しく、美しい姫君がいました。継母と継娘は、姫があまりに美しいので、ねたんでいました。父上の王様が戦場へ出かけることになると、継母は姫につらく当たり、牛の番をさせました。食べるものさえ満足にもらえませんでした。あるとき、姫は、かわいがっていた青い雄牛と一緒に、逃げ出しました…
他には、「青空山の三人の姫君たち」「ソリア・モリア城」「日の東、月の西」などが、私の好きなお話です。魔法昔話が多く入っているような気がします。少しずつ丁寧に味わっていきたい昔話集です。