クレン二エミ・作 いながき みはる・訳 偕成社
前回に続き、フィンランドのクリスマスの子供向けの短編集です。この本でも、サンタクロースが住む村といわれるコルバトントリのことが出てきます。
「なまけトントゥのイブの旅」というお話を紹介します。トントゥとは、小人の事です。このお話に出てくるトントゥの名前は、ティンティといいます。他のクリスマスのトントゥたちと一緒に、コルバトントリに住んでいました。でも、ティンティはクリスマスに飽きてしまっていたのです。子どもたちへのプレゼントを用意するのを面倒くさがって、「子どもは、ただの小さな大人ってことでしょう。」などと言っています。けれども、サンタクロースは、ティンティに、仕事のしすぎで疲れているんだと思うよ、と言って、サンタの奥さんのところでお手伝いをするようにと、優しく言いました。
ティンティは今年はみんなと一緒にプレゼントを配りに行かなくてもよいのです。ティンティは、一人でスキーをすることにしました。けれども、ティンティは迷子になってしまいます。深い森の真ん中にある小さな家に、ティンティは入っていくことになるのですが…サンタの奥さんは、ラップランドの魔女の血を引いているらしく、魔法が使えるそうです。その後起こったすばらしいことをよく考えてみると、奥さんが魔法を使ったとしか、思えないのです。
他のお話は、「クリスマスをさがしにいった女の子」「年おいたクリスマスの歌」「サンタ村の テレビ望遠鏡」「サンタさんのあたらしいファッション」「クリスマスのおもちゃ おこりだす!」です。この本のどのお話を読んでいても、、クリスマスの時の楽しい気持ちがわいてきます。

